June 10, 2005

知って為になるアメリカ映画業界 用語集 WHAT'S BINKY

By Larry Blake Original copy right / Translated by Mick Sawaguchi 沢口真生
この資料は、アメリカの映画音響業界で日常使っている「業界用語集」で著作者L.Blakeの許諾を得て翻訳をのせました。 *** 禁無断転載 ***

A-2 A-4 A-7:
Voice of the theaterの項参照。

A-Bリール:
最大で23分をひとつのフィルムロールとして上映用のフイルムを作成したもの。1ABリールと呼ぶものは。約2000フィートの長さに2ロールをまとめた場合で、1ABCリールとなると3ロールを2000フィート以内にまとめたロールを意味している。編集やMIXの段階は2000フィートを扱うと膨大となるため、2つに分割して作業を行うため、A-Bリールと呼ぶ。A-Bロールプリントという用語は別の意味があり、オリジナルネガ プリントを制作する段階でディゾルブやフェード処理が必要なためロールを分けることを意味している。この処理が4段階に及ぶ場合は、D-ロールプリントと呼ぶ。

Academy curve/mono:
映画音響の光学モノーラル特性の規定であるが1938年までは統一した規格ではなかった。近年特性を少し改善し100-1.6kHzまではフラット40Hzで7dB落ち、5kHzで10dB、8KHzで18dB落ちという特性として規定されている。

Academy theater:
アメリカ ロスアンジェルスのビバリーヒルズWilshire BlvdにあるSamuel Goldwyn映画劇場。ここは世界でも屈指の優れた音響システムを備えアメリカ映画音響の基準と考えられている。ここでは、年間で優れた映画を表彰するoscar賞の審査もアカデミーの会員により投票期間中約一月をかけて審査される。

A-chane:
劇場で映画を再生するシステムのうちサウンドトラックの検出部からプリアンプ・ノイズリダクション・マトリックスデコーダ出力までの音声信号の流れを意味する。この後のメインフェーダ・ルームイコライザー・クロスオーバ・パワーアンプ・スピーカ・室内音響までの系はB-chaineと呼ばれる。

Acmade:
フィルムの端にエッジコードを光学記録する機器を製造しているイギリスのメーカ。市場はほぼこの会社が占有しているのでエッジコードは「Acmade codes」とも呼ばれる。

AC-3:
Dolby Lab社が開発したデジタル5.1ch音声を低ビットレートで記録再生する方式。

ADR:
Automatic Dialog Recordingの略。現場で収録した台詞をポストプロダクションで再録音すること。この場合役者は映像を見ながら ヘッドフォンにはきっかけを示すビープ音がモニターできるので話し始めるタイミングが取りやすい。Loopingの項参照。

Airline version:
暴力やセックス過激な言葉などを避けて機内上映用の編集とre-mixを行うこと。この規定は放送用規定より厳しい。

All Digital:
80年代に宣伝用のことばとして盛んにつかわれたキャッチコピー。現在は死語化している。

Ampex:
VTRやテープレコーダ、シネコーダ等の機器を製造していたアメリカのメーカ。過去には70mm Todd-AO方式の音響システムを開発した。AMPEXの名前は、創設者である、Alexander M.Poniatoff Excellenceの文字に由来している。

Anamorphic:
カメラ・映写機用のレンズで撮影時には映像を通常2:1の比率で圧縮することが出来上映時に逆の動作でもとに戻す。フィルムに記録された映像は約2倍のアスペクト比に拡大されるため例えば1.2:1のものはこのレンズで2.4:1となる。

CinemaScope:
Flat/Scopeの項参照。

Answer print:
最終的な補正を終えた映像とFinal mixの音声が共にプリントされたフィルム。このプリント以降どんなポストプロダクションも行われないのでAnswer printには厳格な規格が適用され作成される。実際のリリースプリントはInternegative から作成されるため区別する意味でこれはBlack track answer printと呼ばれこれにはサウンドトラックが付いていない。

Aspect ratio:
映像の幅と高さの比を表し、フィルムでは高さを1とした場合の幅方向の相対比で示す。例えばTVの画角はこの方式で示すと1.33:1となり劇場上映サイズでは1.85:1、またANOMORPHICレンズでブローアップした場合は、2.40:1と表される。
もうひとつの表し方は、幅と高さの比をそのままで表す方法でこの場合TVで4:3新しいワイドスクリーンTVでは、16:9と表すことが出来る。

A-track:
映像編集段階で行われた台詞編集でこれが最初の編集となる。B-trackから以降はそれに付加していく台詞部分を示し例えばA-trackにオーバーラップする台詞部分等につける名前である。

A-type:
Dolby社のオリジナル ノイズリダクション方式。1965年にプロ用として開発され帯域は4バンドに分割し各々で最適なノイズリダクションが行える。一方1968年に開発した民生機用ノイズリダクションB-typeは、5kHz以上のみでノイズリダクションが行われるシングルバンドである。

Avid:
ノンリニアの映像編集機の名称。

Baby boom:
Dolby70mmフィルム方式で250Hz以下の低域を受け持つ帯域を意味し2トラック分ある。今日ではデジタル音声方式でLFEチャンネルに置き換わっている。もうひとつの意味としては、第2次大戦後1964年まで生まれた人口の多い層を総称している。

Backfill:
台詞と台詞の間の音を編集することでシーン全体の連続性を維持すること。

Background:
シーンの場所や時間を示すための背景音。イギリスでは、atomosと呼ばれる。これはroom toneとは異なる。

Bake-off:
アカデミー賞のベスト音響効果編集賞を決めるため準決勝まで残った7作品のそれぞれ10分のクリップをアカデミー音響部門で審査する会を意味する業界用語。

B-chain:A-chainの項参照

Bench:
フィルム編集機の業界用語。編集機には35mmフィルムとシネテープが複数装填できスプロケット式の連結で同期走行し、フレームカウンターや音声再生スピーカなどが付属している。

Binky:
プリMIXの内容を表したキュー シートのトップページを表す業界用語。

B-inputs:
メインの入力(A-input)とは別に補助または予備入力として接続した入力。
最近の使い方としては、同じ音源を別処理して録音し編集段階で使い分けるといった手法として使用されている。

Black track print:
オリジナルネガから現像した音無しのアンサープリント。特に最初のアンサープリントはblacktrackと呼ばれこの後カラータイミング処理を行う。

Blimp:
フィルムカメラの発生する騒音を低減するカメラ防音カバー。軽量タイプの防音カバーはbarneyと呼ばれる。

BNC:
Blimped Newsreel Cameraの略で現在まで30年以上撮影に使われてきたMitchel社の35mmカメラ。

Broom:
mix段階で使わなかった音素材。何日も費やして作った音が使われないというのは担当者にとってむなしいが、例えば監督がこれはいらないといって結局使わなかったものを「site brooming」という。

Boom:
撮影現場で音声を収録するためにマイクを取り付ける竿。または、LFE 再生される低域の名称。

BTSC:
FCC傘下にある放送技術委員会。アメリカのステレオTVにおけるマルチチャンネル音声規格などを制定。

Buzz track:
光学再生の水平スリットを規正するための基準フィルム。

C.A.S:
Cinema Audio Societyの略。ロスアンジェルスを拠点とした映画TV録音技術者の組織で1964年に創立。

CAT43:
Dolby社のA-タイプノイズリダクションを転用した4バンド可変のシングルエンド ノイズリダクションユニット。これはノイズリダクションとして使用するのではなく、同録音声等に含まれた不要ノイズの除去エフェクターとして利用される。この後継機はDolby SRを応用した2バンドタイプのCAT-430である。

Channel:
単独の音声録音信号系。現場録音(Production channel)で言えば、マイクロフォンーミキサーレコーダーヘッドフォン等がひとつのチャンネルとなる。またコピー系のtransfer channel でいえば6mmテープレコーダー、35mmシネコーダー基準信号発生器-モニターなどがこれにあたる。

Chain:
ミキサーがミキシングのために自分が必要な効果機器を接続した信号系。例えばDip filter-GEQ-Deesser-compresserといった接続。接続場所はパッチングすることで様々な箇所にインサートできる。Ironの項参照。

Change over projection:projectionの項参照。

Cinema Digital Sound:
Kodakの系列にあるORC社が開発した35mm/70mmの映画リニアーデジタル音響方式で1990年Dick Tracyで初使用された。しかし2年後に中止され現在は使用されていない。

Cinema Scope:
20世紀Foxが開発したワイドスクリーン方式で、anamorphic形式として定着した。

Cinerama:
映像は3台の映写機を同期走行し音声は7トラックのシネテープを再生するワイドスクリーン方式。現在は使われていない。

Commag:
Composite 磁気プリントの略。

Comopt:
Composite光学プリントの略語。

Composite print:
サウンドトラックも入ったフィルムプリント。

Comtek:
ソルトレーク市にあるワイアレス送受信機メーカ。監督が音声を現場でモニターしたりタイムコードをスレートに送る場合の定番機器。

Conform:
映像編集が変更となりそれに合わせて音響部分を再構成すること。もうひとつの意味は、オリジナル音声素材から編集済み映像に合わせて必要な音声をアッセンブルしまとめていくこと。このデータはEDLデータと呼ばれるコンピュータベースの編集情報をもとに実行される。

Container:
Dolby Labが開発した光学SVAプリントマスターでの最適なダイナミックレンジをコントロールするためのピークリミッターの俗称。

CPS:
Cycles per secondの略。現在はHzが使用されている。

Cross-mod:
cross modulation testの略語。これは正確なトラック ネガを作るための現像校正テストでポジプリントでの歪みの発生を最少に抑えることが出来る。テストは特定の光学カメラと特定の現像所間で実施される。

C-type:
SRの項参照。

Cue sheet:
ミキシングを行う際に利用するフィルムfootageまたはタイムコードを基準に各トラックにどんな音が仕込まれているかをまとめたリスト。

Cut effect:
サウンドライブラリーから取り出して映像に合わせた効果音。新たに録音した効果音はFoleyと呼ばれる。

Dailles:
撮影現場で収録した素材。これらを映像・音声とも編集した素材はワークプリントまたはワークトラックと呼ぶ。

DBX:
アナログ録音再生ノイズリダクションの方式のひとつでType-1はプロ用、Type-2は低速民生機器用。名前の由来は創設者David Blackmerから付けられている。

Decoding:エンコード・デコードの項参照。

Digital Dubber:
映画音響制作で使用する8トラックを基本としたデジタルマルチトラック機器でテープではなくリムーバブルHDやMO-ディスクを記録媒体にしている。Dubberという呼び名になっているのは元々シネコーダを使用していた歴史から由来している。

Digital sound in Film theaters:
現在映画音響のデジタル方式としては3つの方式が存在し、いずれも35mmフィルムプリントで使用され相互の互換性はない。
3方式は、Dolby DigitalとDTSとSDDSである。

Dip Filter:
Qが非常に狭いパラメトリックイコライザー。これは特定のカメラノイズや照明ノイズを低減するために使用し代表的な製品はLittle Dipperがある。

Direct Positive:
光学録音媒体で再生や編集を行うこと。現在では使われない。

Discrete:
独立していることを意味し映画では記録したトラック数と再生スピーカ数が1:1で同じ数であることを示す。この対局はマトリックス エンコード・デコード方式。


Discrete 6Track:
本来の意味はCinerama方式としてTodd-AOが開発した70mm映画音響方式で使用され、フロント5チャンネル、リア1チャンネルのレイアウトを示していた。今日ではフロント3チャンネル リア2チャンネルとLFEトラックの計6トラックディスクリート レイアウトを示す。

DLT:
Digital Linear Tapeの略。データのバックアップ用に使用する固定ヘッドタイプのテープ。

DME:
Dialog-Music-Soundeffectの略。それぞれのパート別にまとめたサウンドトラック。元々はアカデミー モノーラルのマスターmixとしてそれぞれが3トラックで録音されたもの。

Dobly:
今から20年程前(80年代?)に流行った映画「Spinal Tap」の中に出てくる同名のロック・バンド「Spinal Tap」が出したアルバム「Smell the Glove」で使った録音システムのこと。

Dolby Digital:
Dolby Labによって開発された5.1chのデジタル方式。35mmの映画音響やDVD LD放送といった分野で使用されている。最初の映画作品は、1992年のBatman Returnsである。

Dolby Ray M:
サンフランシスコを拠点としたDolby Labの創設者、オーナー。

Dolby Stereo:
多岐に渡り使われている用語。一般的な意味で言えば映画の音がDolby Aタイプノイズリダクションを使用して35mmリリースプリントが4-2-4のマトリックス処理がされていることを表している。その後飛躍的な品質の改善がDolby SRプリントで行われた。光学2トラックプリントではこれ以外にもDTS-StereoやUltra-Stereoもあり、いずれも同じ領域に記録しモノーラル音声との両立性もある。70mmのDolby Stereoは、マトリックスエンコードではなく、各チャンネルが独立したディスクリートでLc Rcチャンネルは、250Hz以下を記録するBoomチャンネルに配分される。しかし、この方式は1992年以降Dolby Digitalの出現により中止されている。最初のDolby Stereo作品はListztomaniaで、最初の70mm baby boom使用作品は1977年Star Warsである。

Dolby Pro-Logic:
家庭用として機能を改善したマトリックスデコーダの名称。
バランス調整用のピンクノイズ発生器やセンターチャンネル出力などを有している。Dolby surround:映画に使用するのではなくビデオやLD放送などで使用するマトリックス エンコード方式の4チャンネルサラウンドを意味する名称。また家庭用のマトリックスデコーダでセンターチャンネルを使わない場合もこれに相当する。

Dolby Digital Surround EX:
Star Warsエピソード-1で使用されたサラウンド音響方式でDolbyとTHXにより開発された。リアチャンネルも3チャンネルに拡大し、それをエンコードして従来の2チャンネルサラウンドトラックへ記録している。マトリックスエンコードを行っているのでディスクリートの6チャンネルではないため6.1CHとは言わない。

Dolby was just here:
「この劇場の音はいつ調整したの?」と質問された場合に映写技師が応える常套句。

Double sysytem:
フィルム上映の場合にフィルム映像と独立同期してシネテープを再生する方式。及び撮影現場でNagraやDATにより映像と独立して音声を録音する方式を意味する。

Down mix:
マルチチャンネル音声から(現在は5.1ch)それよりも少ないチャンネル数でバランスの両立性が維持できるような信号配分の方法。実際の機器としては民生用のDolby Digital Pro-Logic再生の場合にこれらから通常の2チャンネル再生で視聴する段階にこの機能が使われている。

DS-4:
Dolby Stereo mixを行う際に使用する映画用の4-2-4エンコード・デコードユニットの名称。最終的には2トラックのプリントマスターがここから作られ、劇場でデコードして4チャンネル音声となる。新しい製品のSEU-4/SDU-4ユニットはDS-4から光学トラックシミュレーションとContainerと呼ぶピークリミッター機能を簡略化したもので、この機能はSPU-4ユニットによって可能となる。またDS-10ユニットはMO-ディスクベースのレコーダでDolby Digitalのmix対応モデルであり同時にDolby SR Lt/Rt mixも記録できる。

DTS:
Digital Theater Systems社が開発した5.1ch記録再生方式。フィルムに記録したタイムコードと同期したCD-ROMにapt-X 100という音声圧縮技術を用いて記録・再生する。この方式で制作された映画は1993年のJurassic Parkが最初である。DTS方式は、映画のみならずLDやDVD CDにも応用されている。

DTS Stereo:
Digital Theater Systems社が開発した映画音響記録再生方式。でDolby Stereoと互換性を持つ光学SVAサウンドトラック。

Dub:
ダブの一般的な意味は、コピーを行うことであるが映画業界では様々に使い分けている。ひとつはアフレコ(ADR)した台詞とはめ替えする場合、またダビングと言えばリレコーディングを意味している。

Dubber:
シネテープ再生専用機。デジタルダバーの項参照。

Dub-master:
Final mixの項参照。

Duo-bilateral:
35mmフィルムで使用するモノーラル、ステレオの可変記録面積光学記録方式。

Earwig:
役者が音楽などガイドトラックを聴いてパフォーマンスを行うための耳に装着する小型のイヤーモニター。Thumperの項参照。

Edgecode:
フィルムとシネテープのスプロケット穴の外側に印刷された数字でお互いの同期をとるのに使用する。Acmadeの項参照。

85:
ピンクノイズをOVUでひとつのモニタースピーカへ送った場合の音圧レベル。これはデジタルレベルでは、-20DBFに相当する。測定地点はミキシング席でレベルメーターはC-ウエイト SLOWモードで測定。

88:
Dolby SR Stereoで制作した映画の音圧レベル。Final mixのスタジオで85dBでモニターしたとすると、SRプリントのLt/Rtでは3dB低くMIXされるためモニターレベルを上げてその補正を行うので88dBとなる。

EK-nega:
オリジナルの撮影ネガを示す現像所の用語。EKはEastman Kodakの略称であるが必ずしもそれを使っているかどうかに関わらずこう呼ばれOCNとも呼ばれる。

11:
電気ギターやアンプに刻印された最大レベル表示。

Encoding/Decoding:
記録または伝送段階で音声信号を一定の法則に則って処理することをエンコーディングと言い、再生または受信段階でその逆の処理をすることをデコーディングと呼ぶ。映画音響では、2つの意味があり、35mmのDolby Stereoで使用する意味はMatrixsエンコーディング・デコーディングと呼びスタジオ側でオリジナルの4トラックマスターを2トラックにする処理をエンコーディング、光学プリントの2トラックからオリジナルの4トラックに復元する処理をデコーディングと呼ぶ。もうひとつはノイズリダクションの処理で使用するがそれについては、noise reductionの項参照。

Equalization room:
ピンクノイズを音源としリアルタイムアナライザーでスピーカから再生された特性をし、グラフィックイコライザーで部屋の特性を調整すること。一般的に使用しているイコライザーは1/3octのバンド幅で31ポイントのイコライザーポイントがあるものが使用されている。しかしパラメトリックタイプのイコライザーも使用される。また殆どのルームイコライザーには低域あるいは高域を全体的に調整できる機能もある。X-curveの項参照。

50%level:
光学録音をフィルムに行う際の基準レベルで記録幅のちょうど中間に当たる。このレベルはクリップするポイントから6dB低いポイントに相当する。実際には映写機の光学サウンドヘッドを正確に調整するとさらに2dB のマージンがとれる。

Fill:
同録音声の台詞と台詞の間にある間。この部分は本番部分でノイズが乗っていた場合やそのトラックの糊代を延ばすという場合に抜き出して使用する素材となる。こうしておくと異なったショット間をスムースにクロスフェードしていく場合などに大変有効である。Room toneの項参照。

Fill leader:
映像との同期が全体で維持できるようにシネテープの無音部分に入れるフィルム。通常は使い古したリリースプリント等を再利用する。

Film footage:
35mmの場合1footで16フレームの長さである。各フレームには4つのスプロケット穴があり、1秒24フレームの場合1分で90feet、または1秒で18インチの長さとなる。フイルムの1駒は30fpsのタイムコードで換算すると1.25フレームとなる。

Final mix:
映画やTVの作品のための最終的な音声トラック。これは台詞 音楽 音響効果という3ステムに分かれておりそれぞれは同じ基準レベルで再生、合成されて最終版が完成する。録音は4-6トラックのシネテープ3台にそれぞれ台詞 音楽 音響効果が独立して録音されノイズリダクションにはDolby SRが使用されるのが一般的である。あるいはアナログ デジタルのマルチトラックテープやデジタル ダバーにも録音される。こうした3ステムはDUB-MASTERと呼ばれこれから最終的なプリントマスターが制作される。それ以外にもM&EトラックやモノーラルMIX、機内上映用のAIR LINEマスターなども制作される。マルチトラックレコーダを使った場合は空きトラックを利用してFOLEYやベース音 ガヤ 台詞の特殊加工部分 なども独立して録音しておくことが出来さまざまに異なったMIXを制作する場合に自由度が高くなる。作品がマルチチャンネルではない場合は、ステレオでは2トラック モノーラルでは各ステムで総計3トラックの台詞 音楽 音響効果を同一のシネテープに記録しておく。

5.1:
フロントにL-C-R chありリアにLs Rsがありさらに重低音専用のLFEが0.1chあるサラウンド構成。LFEトラックは、リニアなトラックに比べ必要な帯域幅が1/10であることから0.1と呼ばれる。

Flat:
Anamoephicレンズでブローアップしていない、リニアな映写の意味。アスペクト比は1.85:1である。

FM Sync:
NAGRA-4Sテールレコーダで使用している同期パルスで13.5KHzの周波数で変調したパルス信号。

Foley:
ポストプロダクションで編集済みの映像に合わせて録音する生音。名前の由来は、Universal Studioの音響効果担当だった、Jack Foley氏からきているが、彼自身がこの手法を発明したわけではない。この用語はN.YではFOLEYSと呼ばれまた、衣すれを表す言葉はRUSTLEであるが、西海岸ではCLOTHと言っている。

Foreign version:
M&Eの項参照。

4+2:
映画音響でシネテープに4トラックのM&Eと海外版台詞トラック及びオリジナル台詞トラックの2トラックが組み合わせてあるタイプ。

4:2:4:
Dolbyマトリックスを経由してモニターすること。これによりデスクリートのmix では分からないDolbyステレオmixでの悪影響を回避することができる。

Fox holes:
35mmリリースプリントフィルムにある小さなパーフォレーション穴。
このリリースプリント部分には21c foxが開発したcinema scopeの場合の磁気ストライプを行うため、通常のスプロケットより小さくなっている。今日のプロジェクターは問題なくこのfox haoleを扱うことができるがかつてのプロジェクターではスプロケットが大きくfox holeを破壊していた。こうした機材ができるのと逆行して今日のプリントは殆どDolby光学プリントとなっているのは皮肉である。

fps:Frames per secondの略語。

Fullcoat:mag filmの項参照。

Gaffer:
撮影現場の照明電源責任者。1990年代からは「チーフ照明テクニシャン」という言葉に変わりつつある。別の意味もあり、クルーのヘッドを指す。例えばGaffing mixerといえば、リレコーディング ミキサーを意味する。Gaffの前にはGunnerという言葉が使われていた。

Gink:映画の音でねじを締める意味の俗語。

Gnat's nut:些細なこと、ほんの少しのこと。

Graphic EQ:
分割周波数バンド毎にツマミがありカットまたはブーストできるイコライザー。その形が周波数特性をグラフィカルに表す所から名前の由来が来ている。この機器はSamuel Goldwin Studioの音声技術部門にいたFred Wilsonが開発したと言われている。

Hang:mix中にある要素のみを再生すること。

Hot hole:映写機の光源が通ゲート部の俗称。

HX:
Headroom Extensionの略。録音時にのみ使用するDolbyLabの技術でプログラム内容に応じて録音バイアス電流を変化させヘッドルームを改善している。新しいタイプはHX-Proと呼ばれる。

Inband gain:
LFE再生専用サブウーハのモニターゲイン設定規格。これはメインのチャンネルに比べて映画音響では10dB高く設定される。

Internegative:
Interpositiveから作られこれから劇場公開用のリリースプリントが作られる。この工程は等速プリントで行うため、多少の編集点があっても問題ない。この素材のメリットは、オリジナルのEK negaが無傷で保存出来る点にある。

Interpositive:
撮影したオリジナルフィルムからInternegaを作るか、テレシネをしてF-V変換をするために用意する中間ポジ。これにはショット毎の色補正が行われており以降の工程がフィルムベースで行われる限り追加の色修正は必要ない。しかし、F-ビデオにする場合は、さらに色補正を行う。カメラネガがA/Bロールでつなぐ必要のある場合は、終わりをフェードしてディゾルブする。

Iron:
音声加工で用いる効果機器を示すスタジオ用語。例えば「彼はプリMIXにたくさんのIRONを使う」などと使う。

ITC:
Intermittent Trafic Controlの略。撮影現場で必要に応じ通行を制限すること。同録音声には質の良い音声収音のために必要である。

Key numbers:
フィルム製造工程でメーカがフィルムの端に記録している数字。これは現像したネガで視認できそのままポジにプリントされる。

Kirsch:
北カリフォルニア地域の映画音響界で使われる業界用語。監督が音のバランスなどについて変更の指示を出した場合に、意図的または偶発的に変えたふりをして監督の許可をもらうこと。この場合ミキサーはあたかも何かを変えたような仕草で、ツマミやレベルをいじったふりをしている。

Layback:
プリントマスターとなった完成音をビデオマスターへ音戻しすること。

LCRS:
4チャンネルの音声をそれぞれLeft Center Right Surroundのチャンネル分けとなった方式。他にもLCRCや台詞トラックのプリミックスようにCCCCと全てセンターのみといったアサインもある。

Leader:
フィルム各リールの頭に付けタイトル名やリール番号といった情報が記入されている。スタートマークからはカウントダウンの表示となり全体で12feetまたは8secondの長さである。映像が始まる前フレームは3feetまたは2secondである。アカデミーリーダーとして規格化されているのは、ひとつの番号で1フレームで映像開始までに11-10-.......3となるがビデオ用に規格化されたSMPTEリーダーは手の指でカウントダウンし8second前から開始する。

LFE:
Low Frequency Effectの略。重低音成分のみを専用のサブウーハへ送り効果を強調する方式。ホームビデオなどではこの成分はフロントメインチャンネルへ送られている。

LFOP:
Last Frame Of Pictureの略語。フィルムのリールに入っている長さを意味する。この長さには頭に付くリーダーから最後のフレームまでを含む。実際の中身の長さは、例えば12footであれば、リーダー部分が8secondあるので差分11foot15framesとなる。2ブツの部分はカウンター表示で0009+00となり映像の開始は0012+00となる。LFOPは別名LFOAともいわれるがこれはFrameの代わりにActionを使った場合である。

Lightworks:
ノンリニアータイプの映像編集機器。

Little dipper:
UREI社が製品としていたフィルターでMODEL-565の愛称

Little old lady with umbrellas:
映画を上映してお客から音がうるさいと言われないで、どこまで音を大きくできるかの限界を示す業界用語。ミキサーは通常mixの中でとりうる最大のダイナミックレンジを考えるが、劇場の再生系の限界を考慮しているわけではない。Popcorn noiseの項参照。

Looping:
映像とガイド音声トラックを利用して台詞をアフレコする作業。アフレコする台詞部分は、OKとなるまで何度も繰り返されるためこう呼ばれる。新しいシネテープに録音する場合は、Virgin loopingと呼ばれる。かつてはロール毎に音声だけを録音し、後で映像に同期させるための作業が行われていた。

Lo-Ro:
Left-only-Right-onlyの略。これはデスクリートの5チャンネルマスターなどから2チャンネルステレオへDown Mixして作られた信号であることを示す。

Lt-Rt:
Left total-Right totalの略。単純にLチャンネルとRチャンネルを意味するのではなく4チャンネルの音声をマトリックスエンコード処理して2チャンネルのステレオトラックへ記録していることを表している。DS-4 4:2:4やエンコード・デコードの項も合わせて参照。

Mag film:
スプロケットのあるシネテープの略語。国内ではシネテープと呼ぶ。ベース材は、アセテートまたは、ポリエステルでトラック数は目的によってモノーラルから最大6トラックまである。3トラックの場合ヘッドギャップは200milで1/2インチのアナログ2トラックレコーダと同じである。35mmで4トラックタイプのヘッドギャップは150mil,6トラックでは100milである。
一方のアナログ1インチ8トラック、あるいは2インチ16トラックのヘッドギャップは、70milである。アナログ2インチ24トラックレコーダではこれが、43milとなる。磁性層の厚さは3-5milと非常に厚いコーティングが行われているのがシネテープの特徴である。磁性体の塗り方には、2種類あり35mmの全面をコーティングするシングルストライプ方式と、バランスストライプと呼ばれる部分的なコーティングがある。こちらはNagraやDATで記録したタイムコードをコピーする場合のタイムコードトラックとして使われることもある。

Mag stripe print:
35mmまたは70mmのフィルムの両端に磁気コーティングを行い音声を記録すること。現在この方式は使用されていない。

M&E:
Music&Effectの略。映画の音声制作では、オリジナル台詞を抜いたそれ以外の音楽と効果音MIXを作っておくのが一般的である。これはオリジナルの台詞以外の言葉であっても台詞を吹き替えれば容易に外国版マスターが出来るための方式である。このためには台詞トラックに含まれる効果音についてもコピーしておくか、それでは不十分な場合は、新たにFoleyするか、ライブラリー効果音から選択して加えておく必要がある。完成したM&Eトラックは、「Filled」と呼ばれ、契約書などでは音楽と効果音がfilledされていること・・・・等と記載される。M&Eトラックはその性格上、国際版(International versio)とも言われる。

Matrix:
エンコード・デコードの項参照。

Mil:
1/1000インチの単位。一般的な35mmシングルストライプのシネテープで3ヘッドタイプのヘッドギャップは200milである。Milはフイルムの世界で使用される単位である。

MOS:
音無しで撮影すること。これはドイツの監督がハリウッドで仕事をしたときに、ドイツ語で「音無し」を意味するMit out Soundから由来している。

Moviola:
70年代まで主流であった縦型構造のフィルム編集機。後にフラットベッドと呼ばれるタイプの編集機に置き換わられた。しかし音声の編集ではDAWに置き換わる最近まで利用されてきた。

M.P.S.E:
Motion Picture Sound Editorsの略。1953年に設立しロスアンジェルスに基盤を置く映画TV音声エディターの名誉団体。毎年優れたエディターに「ゴールデン リール賞」を授与している。

MTS:
Multichannel Television Soundの略。

Mufex: M&\:Eの項参照

Multitrack:
8トラック以上の複数記録、再生トラックを持ったアナログ、デジタルのレコーダ。アナログマルチの代表的な仕様は、2インチテープで24トラックの記録再生が出来、ノイズリダクションを併用することが出来る。デジタルの場合は、DASHと呼ぶ方式が、1/2インチテープで24または48トラックの記録再生ができ、PD方式では1インチテープで32トラックが可能である。ビデオテープを使用した小型タイプでは8-12トラックを単位として最大128トラックまでリンクして使用することもできる。

Music cue sheet:
一般的なcueシートと異なり映画で使用した音楽のタイプ(ソース音楽、BGM、映像付きのボーカル等)や作曲者名、出版に関する情報などが書き込まれた専用のシート。

MUT:
Make Up Tableの略語。モータードライブ方式のフィルム編集機を意味しているが、それ以外にもダブルシステムでフィルムとシネコーダで試写をする場合の準備もこう呼ばれる。

Nagra:
スイスにある、業務用アナログ、デジタルのレコーダメーカ。特にバッテリー駆動のNagra4.2及び4-Sは映画業界の標準録音機として30年以上の実績がある。Nagraというのはポーランド語で「レコーダ」を意味し会社創立者のStefan Kudelskiの母国語である。ステレオNagaraはステレオで使われるよりも2トラックレコーダとして独立して使われる場合が多い。

Nagra master:
Nagaraで採用している記録方式で15ipsで走行の場合録音時に高域を持ち上げ、再生時に逆特性とすることで記録音声のS/N比を改善する。

Neopilot:
Nagraのモノーラルレコーダで採用している同期録音方式。これは、50ないし60Hzのパルスをお互いに逆位相として録音し再生をフルトラックで行うと打ち消し合ってパルスが聞こえないという考えである。

Noise reduction:
記録。伝送系でのS/N劣化を防止するために記録時に信号処理を行い(エンコーディング)再生時に逆の処理(デコーディング)を行う方法。代表的な技術としては、Dolby LabのA.B.C.S及びSRやdbxのタイプ1.2やtelecom cD4などがある。

Norvalizing:
ハリウッドスラングで、映像に同期しない効果音を誤魔化すために低レベルで再生すること。

NT Audio:
光学サウンドトラックの半速マスタリング機器を製造しているカリフォルニア サンタモニカの会社。

1:1 :
編集済みワークトラックをそのまま別の素材へコピーすること。コピーの度に3:3や4:4などと呼ぶ。

Optical track:
フィルムにフォトセル上にスリットを経由したエキサイターランプの光をあててアナログ記録する方式。35mmフィルムでは、使える幅が100milという狭さでスプロケットの間隔にくらべ1/10しかなく記録変位の中心は50milとなる。この規格は1920年代にアメリカの映画芸術科学アカデミーで制定され通称アカデミー中心軸と呼ばれる。

ORC:
Cinema Digital Soundの項参照。

Paddle:
PEC/DIRECTの項参照。

Pdl:
Projectionist Dummy Loaderの略。映画のリレコーディング スタジオでフィルムの投影とマシンルームのオペレーションを行う人の組合用語。

Pec/direct:
映画のミキシング中にコンソールバス出力と録音機再生出力を切り替える作業。PECとは、Photo Electric Cellの略で、かつてコンソール出力とこのセル出力を切り替えて極力同じ音になるようにミキシングした由来からきている。

Pfx:
撮影現場で録音した効果音。これらは、台詞編集の段階で単独に取り出し別トラックに仕訳がされる。これによりM/Eトラックの作成が容易となる。

Pink noise:
オクターブまたは、1/3オクターブ毎のバンドエネルギーが等しい全周波帯ノイズ。この音源は、録音機やスピーカなどの特性を規正するのに使用する。ホワイトノイズとの相違は、こちらがリニアバンド毎のバンドエネルギーが等しいノイズである点にある。結果ホワイトノイズの方がより高域まで特性が伸びたノイズとなり、耳に付きやすいノイズである。

Pirate ship:
サウンドライブラリーから音素材をコピーすること。通常は、現場録音素材から使えそうな効果音をコピーすることを意味し「pirate shipを作っておいて」というふうに使う。これは撮影が終わった後で効果音録音用に録音したマスターが使用される。

Platter:projection:projectionの項参照。

Pop a track:
シネテープやDAWなど音声素材を2-ブツから正確に6秒後をスタート点として調整すること。

Popcone noise:
ポップコーンを食べたり、空調ノイズや隣接映画館からの音など暗騒音レベルに関連する業界用語。これらの要素は、映画音響の一番静かなレベルをどこにするのかを決める現実的な音である。Little old ladies with umbrellasの項参照。

Post-synchronization:
アメリカで使用しているADRのイギリス、ヨーロッパ用語。

Prelay:
マルチトラックレコーダなどへ音声素材を仕込む作業。マルチトラック編集という用語でも十分通用する。

Premix:
台詞や音楽、効果音を編集してある単位毎にまとめておく作業。こうすることでFinalmixでの作業は、能率的となる。特に音楽と効果音については、Premixを行うことで、使用チャンネル数が軽減される。例えば24チャンネルの素材から4チャンネルのL-C-R-S Premixを作る場合などがこれに相当する。台詞トラックについては、こうしたチャンネル数の軽減という役割よりは、それぞれの台詞の整音が済んでいることでFinalmixが容易となる。

Preview codes:
編集済みのワークプリントまたコピーと音声素材に付けるエッジコードで指示されたフィルムの版に対する新しい基準となる。こうすることで再編集が度々行われても迅速な一本化が容易となる。

Print master:
最終的な完成音として出来上がり、track negativeまたは磁気ストライププリントに変換できる完成音。これには全ての台詞、音楽、効果音がミキシングされてひとつにまとまっておりこれ以上何も手を加えない状態になった音である。プリントマスターにノイズリダクションが必要な場合は、最終的なプリントフォーマットに合わせたエンコードが行われている。すなわちstretchedされたままで磁気ストライプやtrack negativeにコピーされ再生側でデコードされることになる。ステレオの光学プリントフィルムではプリント マスターは2チャンネルとなりLt/Rtというフォーマットで光学サウンド ネガへそのままコピーすることが出来る。

Production track:
撮影現場で映像と同期して録音された音声。録音は6mmテープかR-DATに収録。同期していない録音素材は、Wild trackと呼ぶ。

Projection:
フィルムの上映を意味する。最も一般的な映画劇場では全ての上映フィルムがプラッターと呼ぶ大きな受け皿に一本化して乗せ一台の映写機で上映される。一方試写室などでの映写では、2台の映写機が用意され、映写技師はフィルムの上隅にある入れ替えのマークを見ながら手動で切り替えている。マークの最初はモーターキューと呼ばれ2番目のマークはフィルムの切り替えキューを意味し各々が交互に再生される。上映の方法はこうした映像・音声一体型のコンポジットも映像と音声が独立したダブル方式の場合もある。例えば一般の映画館を利用して試写をする場合はワークプリントを映写機で投影し、音声は仮mixのシネテープを同期走行して試写することもある。

Pull:
システムに新たなレコーダを追加する口語表現。またそのシーンにふさわしい効果音をサウンドライブラリーから決めることもpullとよぶ。Spotの項参照。

Quad track:
Track negativeから映画上映用に作られるリリースプリントのうち、全ての3デジタル方式(Dolby Digital DTS SDDS)とアナログの標準SVSトラックを含んだサウンド ネガ。

RCH:
標準VUメータで見ることの出来る最少の振れ。メーターの針の幅より小さい程度。Gnat's nutの項参照。

Reassign:
ミキシングコンソール内部で音声信号を再分配したりまとめるためのバス構成。

Recordist:
sound recordistとも呼ばれ、撮影現場で音声を録音する専門のミキサー。イギリスやヨーロッパで使われることが多いが、アメリカではproduction mixerということが一般的である。またリレコーディング ステージでは、シネテープの操作、録音、再生の責任者をこのように呼ぶ。

Reel:
映画で使用される素材のユニット数の単位。A-B Reelやfilm footageの項参照。

Regroup:
シネテープの各素材からリレコーディングを行うためにコピーをする作業。例えばリレコーディング ステージの再生機台数が限られておりそれ以上の素材があった場合にそれらをまとめてしまうことで再生可能な状態にすることがこれに相当する。

Release:
print:InternegativeとTracknegativeから上映用にプリントしたフィルム。まれにEK negativeからも作られる。

Re-recording:
ダビングとも言われ、台詞 音楽 効果音のそれぞれの要素をひとつにまとめで完成mixを作る作業。

Resolver:
音声機器の走行速度を規定する基準装置。一例としてクリスタル発信器やAC電源周波数などがこれに相当する。Resolvedコピーと言えば、常に録音した素材が同じ速度を維持してコピーされることで映画の場合は映像と同期した音がコピーできる。

Room tone:
台詞を録音している現場が持つ背景音で台詞の無い部分の音。Fillとも呼ばれ背景効果音とは区別して使われる。

RTA:
Real Time Analizerの略。音声信号に含まれる周波数分布をリアルタイムで表示できる測定器。周波数分布と各々の周波数のレベルが表示でき通常は1/3octの周波数領域が測定できる。

Runningmaster:
プリント マスターの項参照。

Scope:
映画でブローアップして大画面とするアナモフィックプリントやそのためのレンズを意味する。シネマスコープから由来した略称。

SDDS:
Sony Dynamic Digital Soundの略称。音声の配置は最大でフロント5チャンネル、サラウンド2チャンネルとLFEチャンネルの計8チャンネルがフィルムのスプロケットの両外側部分へ光学で記録される。第1作目は1994年City Slickers-2で使用された。

SDU4:DS-4の項参照。

Sensurround:
1973年にユニバーサルスタジオが映画「大地震」の公開にあたって開発した重低音再生システム。最初は地震のシーンに合わせてノイズ発信器を駆動するシステムであったが、後には重低音成分もフィルムに記録できるようになった。

Sepmag:
ダブルシステムと同義語。フィルムラボで使用する呼び方で、映像フィルムと別に音声専用のシネコーダが同期して走行する方式。
70mm:映画の上映方式のひとつで、フィルムには磁気で6トラックの音声を持っている。この方式は1955-1971年にかけて使用されTodd-AOとPanavision社によって開発された。カメラのネガは、65mm幅でスプロケットの外5mmにリリースプリント時磁気が塗布され音声記録場所となる。1971年から1992年の間で上映された70mmプリントの多くは、元々35mmで撮影しそれをブローアップで拡大したものである。今日では、35mmでもデジタルで6トラック音声が可能となったため、70mm用にブローアップすることも必要無くなった。現在のアメリカで制作されている70mmプリント用音声は磁気6トラックではなくDTS方式のようにフィルムのエッジに記録したタイムコードと同期再生可能な音声専用メディアで再生されている。70mmの標準画角は2.20:1でナローとよばれる。一方35mmからブローアップしたものはアスペクト比2.40:1となりアナモフィックと呼ばれる。また画角を正確に維持したブローアップは1.85:1のアスペクト比となりフラットと呼ばれる。70mmのフィルムを使用した特殊な方式としては、IMAXやOMNIMAXがある。これらはフィルムが水平方向に走行し1フレーム15インチの長さである。(標準70mmは5インチ)。音声は独立したダブルシステムで再生される。

Shoot:
映画で使う録音を意味するスラング。由来はフィルム光学録音の時代に使用されていたことからきている。

Simuldat:
テレシネを行う場合に同録音声を収録ビデオのタイムコードと一致させてDATに録音すること。

Single system:
VCRのように同一テープに録音する場合が代表的で、映像メディアの記録媒体と同じ媒体に音声も記録すること。この反対は、音声記録を映像と分離して録音する場合でダブル システムと呼ぶ。

Skywalker sound:
カリフォルニアNicasioにあるG.ルーカス所有のスタジオ、Skywalker Ranchの中の音声ポストプロダクション部門。サンフランシスコから北へ約1時間の場所にある。

Small room X-curve:
X-curveの項参照。

Smart slate:
タイムコード発生器を内蔵したタイムコード付きスレート。スレートの種類によっては、タイムコードを有線または無線で接続し常に供給しておかなくてはならないタイプもあり、これらはsmart slateとは言わない。

SMPTE-Curve:
アメリカでの35mm磁気フィルムの再生イコライザー特性。

SMPTE Leader:
leaderの項参照。

Sound Designer:
映画において特殊な音響効果を作り出す人。一般的には撮影監督が映像の責任を負うように音響全体の責任を負う人を意味している。この場合は、音声編集もリレコーディングミキシングも全て担当する。

Sounding:
磁気記録方式でリリースプリントを制作すること。現在では使われていない。

Sound Stage:
映画撮影を行うために建設された専用の大型スタジオ。Re-recording stageと混用しないよう注意。

Sound Track:
映画の音声の総称。映画で使われた音楽などを別の形例えばCD等で発売する場合に使うが、映画の中での音楽には使わない。

Special Effect:
効果音の中でも特に手強い音の要素を意味する。Special Sound Effectと表すのが適正で一般的な効果音に比べ作り上げる要素の多い効果音素材である。

Spectral Recording:
Dolby Lab社が1986年に開発したノイズリダクション方式。800Hz以下で16dB、それ以上で最大24dBのノイズリダクションが得られる。従来のA-タイプノイズリダクションに比べC-タイプに似た動作でスライディング帯域方式を採用。SR-タイプの民生機仕様は、S-タイプと呼ばれる。

Speed:
撮影現場で同録を行う場合にレコーダにNAGRAを使用し録音状態となってから正常スピードになったことを示すフラグマーカーがたった状態を意味する。これは主に同録ミキサーが使う用語でこれによりカメラクルーや助監督などに録音がいつでもOKであることを示す。言葉の由来は、かつて円盤を再生して音楽を出したり、共通のモーター同期でフィルムカメラとシネテープを起動し録音をしていた当時の名残である。現在の最新機器では瞬時に立ち上がるため実際にはこうした現象は生じない。

Splice:
映像や音声編集をエディターが行う場合に多くのジャーナリストがこの言葉を使っているが、実は妥当な言葉ではない。さらにジャーナリストが原稿を書かずにタイピングする場合にも使っているがこれも適当ではない。

Split surround:
別名ステレオ サラウンドとも言われる。この方式は、Dolby70mmフィルムの音声方式でモノーラルサラウンドと両立性を持ったSL-SRのステレオ サラウンド方式である。またIMAXやShowscanといった方式のように独立したSL-SRトラックを専用のサラウンドスピーカで再生する場合にも使われる。

Spo:
映画館の中で最良の鑑賞席。通常は映写室とスクリーンの半分からやや後ろの場所がベストエリアである。この用語は映画「地獄の黙示録」の制作で使われ始めた。もうひとつSpo-メータという場合に使われているがこれは音圧を測定するレベルメータのひとつでRadio Shackで販売しているカタログNO-33-2050の安価なメータを呼ぶこともある。

Spoach:
映画館へ人より早くいき良い席を確保すること。Spoともいう。

Spot:
映画音声でシーン毎に必要とされる音楽や効果音をリストアップすること。もうひとつの使い方は、サウンドトラックを作るために監督が素材を試写することも意味している。例えばカーチェイスの場面を試写して必要な音素材がタイアの軋み、エンジンのうなり、サスペンションのぶつかり、などと指定されそれにふさわしい素材をサウンドライブラリーで聴いて選択することになる。

SR:
Spectral Recordingの項参照。

SR-D:
Dolby Lab社によって開発された35mmフィルムへのデジタル音声プリント方式。5チャンネルのフルレンジ帯域トラックとLFE低域専用トラックで構成、同時にアナログの光学ステレオSRエンコードトラックもプリント。映画用、家庭用も含めてDolby Digitalの名称で統一している。

The stage:
リレコーディングを行うミキシングルーム。「ステージは昼食で休憩中」とか「音の編集が入ったのでステージラッシュ状態」といった風に使う。

StageSync:
FoleyやADRを録音した場合にどれくらいタイミングが映像と合っているか。

Stems:
3つ以上のFinal Mix用ステレオ素材。通常はそれぞれがL-C-R-Sのチャンネルで台詞、効果音、音楽と分かれている。これらをまとめて最終的な完成MIXが出来上がる。これらの素材がバランス良く出来ていればFinal Mixでのレベルコントロールやイコライジングといったプロセスは最小限ですむ予定でこれによりプリントマスターが完成する。現在一般的となった6トラックプリントマスターの製作では、これよりさらに複雑な工程が必要となる。各要素は、英語版モノーラル、M&Eステレオ、完成モノーラルMIXがそれぞれ作られる。本来の「Stem」と言う用語はFinal mixマスターを作るための要素にのみ使われ、Pre-Mixの素材群に使うのは誤りである。

Streched:
ノイズリダクションを入れてエンコードし録音する処理方法。エンコードした素材をさらにコピーする場合、デコードせずにそのままエンコードした状態でコピーを行い再びエンコードすることも含まれる。こうすることでオリジナルのノイズリダクションエンコードレベルを維持することができる。

Stripe:
シングル ストライプの略語。Mag filmの項参照。

String off:
マルチトラック マスターからある音のトラックのみを取り出してコピーすること。通常は、35mmのフルコート シネテープへコピーされ編集などで使用される。Re-groupまたはlaybackの項参照。

Subwoofer:
周波数範囲が20-120Hzの超低域成分のみを再生するスピーカシステム。

Super 35:
35mmフィルムの全てを使用して撮影するワイドスクリーン対応の方式。この場合通常の光学サウンドトラックを記録するエリアの全て映像で使用している。このためSuper35フィルムから通常のEK-negaと呼ぶ35mmフォーマットのプリントを作ることは出来ない。オリジナルフルアパーチャーの画角からインターポジを作るには、アスペクト比2.40:1となるようアナモフィック インターネガで拡大する。

Supervising sound editor:
映画の台詞、Foley、効果音に関して音の編集の責任を負う人。

Surround channel:
リアの成分を受け持つチャンネルで劇場では壁に分散配置したスピーカで再生する。アナログ音声ではモノーラルであったが、今日のデジタル音声ではモノーラルでなく2チャンネルのサラウンド信号が再生出来るため壁面も左と右に分ける配置が可能。通常の映画ではこのチャンネルがアンビエンス情報の再現を受け持つ。

SVA:
Stereo Variable Areaの略で、Dolby Stereo方式で35mmフィルムに光学プリントする場合の技術用語。現在は殆ど使われることはない。

Sweeten:
オリジナル音に新たな音を追加して表現すること。ミキシングと言う意味で使うことはないが、TVショー番組等では、一般的に用いられる言葉である。

Swelltone:
映画「kafka」で使用した映画音響システム。

Sync pop:
フィルムと音声の同期を保つためにフィルムに記録した1KHz音声。日本ではブツと呼ぶ。これはサウンド ネガを作る場合にもフィルムとサウンドトラックとの頭合わせをする時の視覚的なマークとしても利用できる。この音は映像が始まる前2秒に記録し、このリーダーは秒数をカウントダウンするSMPTEユニバーサルリーダが使用される。一般的なリーダーは、3フレーム前に付けるがこれはフィルムがftでカウントされるためである。

TAP:
Theater Alignment Programの略語。1983年に映画のプリントと映画館の再生条件を一定の品質に維持するためにルーカスフィルム社が提供するテスト素材。これは誰であれ契約すれば、その提供を受けることが出来る。

Telecine:
フィルム素材をビデオに変換する作業。テレシネを行う場合には、3つの段階が考えられる。
1:ノンリニア編集でフイルムを編集する段階
2:編集済みのワークプリントをビデオに変換して音声編集者が音声素材の用意をするための段階
3:完成したインターポジをビデオに変換し、ホームビデオ版を製作する段階

Temp dub:
ポストプロダクションの最終完成音ではなく、途中で仮の音声としてmixし試写や事前評価に使うサウンドトラック。

Thumper:
約30Hz前後の純超低域信号をクリックトラックのタイミングに合わせてゲートで切り出した間欠信号。これは、音楽のビートに合わせてダンサーが踊るといったシーンの撮影で使用し録音された音声からフィルターで低域信号を取り除いて使用される。

THX:
ルーカスフィルムによって規格制定している映画音響システム。これには映画館にみでなくレーザーディスクやホームビデオでの技術規格も含まれている。映画館での規格でルーカスフィルムが製作している唯一の製品は、再生スピーカシステムのクロスオーバーネットワークにみでそれ以外のアンプやスピーカといった製品は、THX認証という形で既存メーカーから選定する。THX映画館の建設、設備についてはルーカスフィルムの規格に適合するよう求められている。THXの名称の由来については2通りの説がありひとつは、G.ルーカスの初期の作品「THX-1138」からとったと言う説と、このシステムの構築にあたり技術的な設計と方針確立に寄与したTomlinson Holman eXperimentからとったとする説がある。巷でよく混同されて理解されているのは、THXは、フィルム録音の段階では何も影響を与えておらず、Dolby Streoの競合ではない。

Todd-AO:
Mike ToddとAmerican Optical Company社が共同で開発したワイドスクリーン70mmの方式。現在この名称は、ハリウッドの映画スタジオとして存在している。

Top sheet:
binkyの項参照。

Track negative:
サウンドトラックのネガの呼称。より科学的にはフォトグラフィク サウンドというべき内容。

Trombone gobble:
ワーナーブラザース スタジオで使われた古典的効果音でアニメーションの登場人物が頭を打つ場合に使われた。

Turd polishinng:
使えそうもないサウンドトラックをミキサーが努力してなんとか使える音にすること。

Tow-pop:
Sync popの項参照。

Type C printer:
Bell&Howell社が製造しているプリンターで毎分180ftでプリントする業界標準機。

Ultra Stereo:
Dolby A-タイプの光学ステレオ方式と互換性を持った映画音響方式でライセンス無しで使用できる点が特徴である。

Unadvertised specials:
キューシート上の表示は無いが、実際の音声トラックに存在している音素材。

Unit:
編集済みのシネテープ1ブロック分を意味し同様な編集済み映像とペアになっている。ユニットには同期をとるためのFill Leaderが付けられたフルコートのシネテープである。

Voice of the Theater:
1940年代に劇場用音響再生スピーカとして開発されたモデルでAltec Lansing社の製品。この製品は80年代に登場したダイレクトラジエータ方式のJBL 4675モデルなどが出現するまでの業界標準機であった。内容は30年代に考案されたバックロードホーン方式を採用し、ユニットはBell研やMGMで製造された。モデルのラインアップは、単体キャビネット構成のA-7、A-4から2キャビネット構成のA-2などが製造さ現在は製造中止である。

Voicing:
イコライザー、1/3oct roomの項参照。

Walla:
日本では「ガヤ」と呼ばれる大勢の人々のしゃべり声。録音は専用のスタジオで大勢の役者が編集済みの映像を見ながら話してバックグラウンドノイズを作る。

Westrex:
アメリカRCA社傘下にあり1940年から映画音響機器を製造してきたメーカ。ここでは映画音響に関わる入り口から出口までのあらゆる音声機器を製作、マイクロフォン、録音機、リレコーディング用コンソール、ライセンス費を含んでスタジオに設置した光学録音カメラ、等が含まれる。1970年代になると、例えばクオードエイト社のコンソール、マグナテック社のシネコーダ、Dolby Labのステレオ光学録音等それぞれの機器で専門のメーカが台頭したため、ウエストレックス社の特許はその後更新されることはなかった。こうした特許に関与していたのは、パラマウントピクチャー、21センチュリーFOX,MGM,Todd-AO,ユニバーサルスタジオ、さらにワーナーブラザース、ウォルトディズニーなど幅広い業界に及んでいた。

Widerange curve/Wide range monitoring:
x-curveの項参照。

Widescreen:
画面のアスペクト比が1.33:1以上の広い画面サイズ。

Wig-wag:
スタジオの入り口に設置して撮影中であることを示す表示灯のハリウッドスラング。

Wild track:
スタジオや撮影現場でカメラを回さず音声のみを録音すること。これは台詞や効果音で行われ日本では「オンリー録音」とも言われる。
これは、現場が特効機器などで撮影中雑音を発生しているためS/Nの良い音が録音出来ない場合に行われる。

Worldize:
音楽素材などを一度空間で再生し録音すること。これによりドライなオリジナル音声素材にリアリティを付加することができる。

Workprint/worktrack:
映像編集で編集された映像と音声素材。これらはAcmadeナンバーまたは、Keyナンバーのデータとしても重要な素材となる。これらのナンバーは映像。音声編集部門で編集時に付けられる同期のためのナンバーである。

x-track:
撮影現場で同録した音声をユニット毎に区切ったトラック割。DAWに張り付けた場合は、ユニット毎で別トラックもわけることのも、同一トラック上で区切りを入れておく方法もある。

x-copy:
単純に1:1でコピーすること。

x-curve:
アカデミーカーブと呼ぶ映画音響再生特性を拡張した特性でワイドレンジカーブとも呼ばれる。特性はISO-2969として規定されておりリレコーディングスタジオではミキサー席で、映画館では2/3客席後方位置でピンクノイズを測定し、2KHzまでフラット、以降3dB/octで減衰する特性。これは世界的に普及している特性である。部屋が狭い場合の特性はsmall room x-curveとして規定されている。これは150�以下の部屋に適合し2KHzまでフラット、以降-1.5dB/octで減衰する特性、あるいは4KHzまでフラット、以降-3dB/octで減衰する特性である。

Ziegfeld:
ニューヨーク マンハッタン中心街にあるロードショー専門館。巷で言われるZiegfieldはミススペルである。(了)

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