July 6, 2007

ミュージシャンの聴覚ダメージ調査報告

By Mick Sawaguchi 沢口真生

ヒアリング ロス調査結果 Shure listen Safe プログラムより、
june 20007 PSN 抜粋

センサフォニックの聴覚研究者M.santucciは、聴覚保護の第1歩は、聴覚検査からだと述べている。これらの研究結果は6月に開催された全米聴覚学会で発表され,ミュージシャンは一般の人に比べ聴覚障害の度合いが高いことが発表された。この研究を支援したのはマイクメーカのShure社で研究は、ルイジア 保健科学センターなど4研究所の共同研究である。同様な研究は、1995年と2003年にも行われている。

研究結果では、ミュージシャンは、全帯域に渡って最低可聴レベルが高く、障害を予防するには耳栓による保護が重要であると結論つけられた。

被験者数は、1018人に及び、評価は、ISO-7029-2000仕様の基づき、250Hz-8KHzの周波数帯域で実施し有効なデータとするため以下のようなテストや調査を行い結果887名の有効回答を得た。1018人のミュージシャンがテストグループに分けられ聴覚テスト、アンケートによる生活状況や薬物使用などの調査、聴覚神経の状態、騒音にさらされている時間などを広範囲に調査した。結果の概要は以下のようである。

1:8KHzを除いてすべての帯域で最低可聴レベルが悪化。
2:特に2K 3K 4K 6Kでの悪化が顕著である。
3:1.5KHz以上で少なくとも15dB以上悪化している割合は39%。
 60%は時々耳鳴りを起こしている。
4:77.1%の人は、聴覚障害の前兆が少なくともひとつ見られる。
  これらの人は耳鳴りは障害とは思っていないという点が興味深い。
5:特定の音が聞こえない「ノイズ ノッチ」現象は、1500Hz以上の周波数帯域でオクターブの前後ですべての年齢で見られるが、高齢者はその頻度が高い。
6:聴覚障害の原因に作用している要因の多くは、加齢、経験年数、耳栓の有無
7:逆に大きく寄与していない要素は、音楽のタイプ・騒音を浴びた長さ・家族病歴・タバコ・アルコール・カフェイン・アスピリンなどの摂取
8:高域での聴覚障害を防止するうえで耳栓は効果的である。
 

特にミュージシャン、エンジニアの方々は耳の保護に注意しましょう。

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