平成22年5月1日
安藤 正道(中京テレビ映像企画)
今年の「名古屋音ヤの会」の幹事局・テレビ愛知(TVA)さんの協力により、5/1土曜日に“サラウンド体感イベントを名古屋で開催する事ができました。ゴールデンウイークということと、在名各局のイベント中継などが重なり約20名弱の参加者が集まりました。この中には、遠方東京から駆けつけ参加してくれました。
[ 今回の参加者 ]
今回のイベントでは、とにかくサラウンド生録音をし、その場で録った音を試聴しサラウンドを体感してもらうという企画。
イベント開始早々にアンケートでサラウンド録音の経験があるか聞いてみると、集まって頂いた殆んどのみなさんは普段サラウンドには中々接することが出来ない方でした。 それは主に報道取材に従事されてる方、PAの現場に従事されてる方、番組作りはしているがサラウンド制作は機会が無かった方などでした。
早速、サラウンド録音を体感しようということでロケに出掛けることに!
ここで今回はメーカーさんの協力で録音機材を3組用意することができました。
DPA-5100サラウンド・ワンポイントマイク + サウンドデバイス788T フィールドレコーダー
ティアック・サウンドフィールドマイクシステム + TEAC HS-P82フィールドレコーダー
サンケンW-MSマイク + ローランドR-44フィールドレコーダー
そしてサラウンド再生の機材は、ヤマハDM1000VCM、MSP5STUDIO
これら3組の機材と参加者を3班に分けて生録音に出掛けました。そしてこれらをローテーションしながら体感。
出掛けたのは、会場となったヤマハビルの前を通っている錦通(名古屋を走る3大大通りの1つ)。
シチュエーション的には、前方に車の往来(LCRを車が右から左に通り過ぎる)があり、後方を歩行者や自転車が通過していく(数人の歩行者がしゃべりながら通過していく、また自転車がベルを鳴らしながら通過していく)パターンで集音をしてみました。
サウンドフィールドシステムを説明するティアックの永井氏
ロケ風景
マイクを向ける姿は、はじめはちょっと照れ臭さもありましたが、録音しているうちにヘッドフォンでSTEREOモニターではあるが、その広がり具合に驚く人も! (リアーの自転車が通り過ぎて行く音など)ロケをした時間は僅か15分程度でしたが、その余韻を引きずりながら試聴会場(ヤマハ研修センター)に戻りレコーダーで録った音を再生すると、みなさん初めてのサラウンド生録音に驚きを隠せませんでした。
*なんとすばらしい広がり!
*百聞は一見にしかず!
生録音した音をサラウンド再生
この後、ひととおりの組み合わせで録音を体験しましたが、日東紡音響の佐竹さんからの提案で、同一条件の下で3種類のマイクを使いどれだけ広がりの違いがあるかテストしてみることに。
同一条件で録音1
同一条件で録音2
これには参加者のみなさんも、水平方向だけでなく上下の広がりも体感し、サラウンドの奥深さに感動です。20人弱の人数ではありましたが、内容はものすごく濃いものとなりました。
[ サラウンド作品試聴 ]
また、ロケとロケの間には、最近制作されたサラウンド作品の視聴を行い、名古屋のサラウンドに対するパワーを見せられたと思います。特に今回特別に、名古屋芸術大学の長江和哉先生プロデュースによる学生たちが制作したサラウンド作品を視聴させてもらい、プロに迫る(いや、プロには負けないパワー)ものを感じました。
中京テレビ チュウキョーくん
名古屋芸術大学
メーテレ ボンバーE
そして、イベント終了後懇親会を開き、名古屋名物手羽先を食べながら今後のサラウンド談議に花が咲きました。
[ 最後に ]
このイベントにあたって会場と機材を無償で提供して頂いたヤマハさんに深く感謝致します。(ヤマハさんには、第一回サラウンド勉強会から提供して頂いております)
ヤマハ 菅野氏
ヤマハ 阿部氏
同じく機材提供して頂いた、ゼネラル通商さん、ヒビノインターサウンドさん、ティアックさん、サンケンさん ありがとうございました。そして何といっても、この会を企画するにあたり、寺子屋塾・沢口塾長・CMサラウンド研究会・JAS・JEITA・そのほか多数の方の指導をして頂いたお陰で成功させることができましたことを御礼申し上げます。
[ 関連リンク ]
第67回サラウンド塾 C-TVアニメーションのサラウンド制作 日比野正吾
「サラウンド制作情報」 Index にもどる
「サラウンド入門」は実践的な解説書です
No comments:
Post a Comment