PRO-SOUND NEWS 02-MAY 抄訳:Mick Sawaguchi 沢口真生
デンバーを拠点とした公共放送KUVO-FMは、収録作品をDSDでアーカイブすることにした。1999年からチーフエンジニアを努めるM.Papasは番組とその保存を高品質なメディアで録音しておきたいと考え各種フォーマットを検討した。「我々は当初96-24で行こうと考えていました。しかし投資に見合う成果が得られないと考え99年からDSD録音を行いました。これにGenex GX-8500を組み合わせることでステレオMIXとサラウンドMIXを同時に記録しておくことが可能になりました。これは市場のニーズが高品質音声ソフトを希求してきた場合に我々も備えたかったからです。」コンバーターはEMM Lab製のコンバータを使用しプリアンプはGrace Desin 801を使用し今後収録番組をSA-CDで発売出来るような体制がKUVO-FMで整ったといる。
KUVO-FMには1000 Sqftの広さのlive録音スタジオがあり週に8番組以上のJAZZ LIVEを放送しているが一方で局外録音も実施している。最近の例ではミシガン大学で行われたカウントベーシー オーケストラの「デュークエリントンへ捧げる」というコンサートやJazz set with DE DE Bridgewaterのlive録音を行っている。これは 全米140の公共放送でオンエアされ、また実験的に5.1CHでも収録している。「LIVEの会場で満足できるサラウンド収音とモニタリングを行うのはまだ研究が必要です。こうした会場では2-CHでもモニタリング環境を完璧にすることすら難しい環境ですから・・・しかし、これをSONYに持ち込んで再生したときは、まさに感激ものでした。」「プリアンプのGrace Desin社長のM.Graceも同席していましたが、彼が椅子からひっくり返るほどの感激をしていました」2-CH録音の音はステージから2列目で聴いている感じでしたが、サラウンドMIXは、ステージから4フィート目で聴いているような臨場感がありました。」「平均年齢22才の16名のサックスセクションのキーの開閉音が水平面で並んで聞こえるのは驚きでした」「SA-CDのアルバムタイトルはすでにDVD-Aを上回る勢いで我々は、ユニーバーサルプレーヤが登場することで大きな市場を得ることができます」
「ラジオ局にとって今後IN-BAND ON-CHANNEL DEGITAL RADIOに移行することは避けられません。そうなれば衛星ラジオとの激しい競争が予想されますしそこで生き延びるためにもいずれ市場が希求するサラウンド音声での配信や放送が可能なように準備しておかなくてはなりません。」(了)
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